ねじまき士クロニクル

名もない整備士のつぶやき

ニーチェはどこに消えた はじめてのニーチェ

 哲学は好きですか?私は嫌いです。

 でも読まないとやっていられないこともあります。世界中のみんなが悩んでいる大半のことはすでに過去の偉人たちが悩んで答えを出してくれていることもあります。

 私が現在、読んでいるのはスピノザニーチェ。他の哲学者についてはまったく何も知りませんが、この二人の宗教に対する姿勢には共感できます。世界中の人がニーチェの本を読めばおそらく…

 ニーチェキリスト教の価値観を奴隷の道徳と呼び、人類の価値観を転覆させたと激しく糾弾しています。

 ニーチェの思想は、不健康なものよりも健康を、弱者よりも強者を、醜いものよりも美しいものを、霊魂よりも肉体を、禁欲よりも快楽を、来世よりも現世を価値あるものとみなすという思想です。キリスト教の真逆です。ニーチェの思想は古代ローマキリスト教が誕生する以前の思想にも繋がります。

 といってもニーチェキリスト教徒を非難したわけではありません。キリスト教自体を非難しています。 ニーチェの中ではキリスト教徒は被害者という認識です。

 全体的にとてもわかりやすい本でしたが、この本の中で一カ所、私が気づいた誤りがあります。36番目の「人類が気づいてしまったこと」の章です。

 

 神は死んだ。あらゆる価値に根拠がないことに人間は気づいてしまった。

 気付いていない人もいますが、

 気付いた人は増え続けています。

 

 先進国の人口は減り続けていて、途上国の人口は増え続けています。途上国の人々は基本的に一神教を崇拝していることが多いです。実際は一神教の信者は増え続けています。キリスト教が今後何十年かで欧米の宗教からアフリカの宗教になることは確実です。もちろんムスリムも世界中で増え続けています。

 あんまり宗教に首を突っ込むのは良くないとある人から言われましたが、無宗教でも無神論者でも、他の宗教に関して無視や無関心でやり過ごせる時代は終わりつつあるように思えます。21世紀は9.11から始まりましたが、21世紀が終わるまでには宗教の対立を人類はなくすことができるのでしょうか?

 

新編 はじめてのニーチェ (講談社+α新書)

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