ねじまき士クロニクル

日向の窓にあこがれて

『80日間世界一周』のフィリアス・フォッグ氏から学んだこと。

 残念ながら私は読んだ小説の中身をすぐに忘れてしまいます。古典と言われている名作でもそれは同じです。小説の主人公の名前もよっぽど強烈な印象な人物ではない限り名前を忘れてしまいます。ロビンソン・クルーソーハックルベリーオリバー・ツイスト、ホームズ、坊っちゃん、などの名前がそのままタイトルの人たちはさすがに別ですが…

 それでも一人、強烈に印象に残っている主人公がいます。金持ちだけれどもその素性は誰にも分らず、慈善事業や有益なことには名を明かさずに寄付を行い、世界の地理をよく知っている。趣味は新聞を読むこととカードでの賭け事。親戚も友人もおらず、結婚しているのかどうかさえ分からない。ひげ剃り用のお湯の温度が少し違うだけで召使を解雇するような人物。 80日間世界一周の主人公、フィリアス・フォッグです。

 作品を読めばわかりますが、自分の金で解決できることは金で解決しながらも、いざというときには義理人情にも厚い、要するにかっこいい男です。

 私もこの作品を読んでからは良いのか悪いのか知りませんが、できる限り金で解決できることは金で解決するようになりました。

 仲良くなった人がお金がなくて、学校に行けない。お金を出します。

 女の子と遊ぶとき、もれなくお金を出します。

 今日はちょっと替え玉したい気分、お金を出します。

 新幹線で座りたい。指定席を買います。

 アマゾンで欲しいものがあるとき、気付いたらクリックしています。

 NHKが集金に来た時、扉を閉めて解決です。

 実際は欲しいものもないし、女の子と遊ぶこともありませんが、心構えとしてはお金で解決できることはお金で解決です。大事なのは『自分のお金』で解決できることなら、金で解決するということです。間違っても他人のお金を当てにしてはいけません。

 もしかしたらこれは『80日間世界一周』の誤った読み方かもしれません。普通は当時の世界を思い浮かべて、80日間で世界一周できるかどうか、ドキドキハラハラしながら楽しむものです。

 80日間で世界を一周して賭けには勝ったフィリアス・フォッグ氏ですが、世界一周に賭けた額と同じ額だけ使ったので一銭も利益を得ることができませんでした。それでも、フォッグ氏は旅先でお嫁さんを見つけて幸せな男になれました。私がフォッグ氏のように色んな物事をお金で解決して、誰かを幸せにできるかどうか…知りません。

 

八十日間世界一周 (創元SF文庫)

八十日間世界一周 (創元SF文庫)

 

 もしもフランス語が読めたら、フランス語で読みたいですが…