ねじまき士クロニクル

とある整備士のつぶやき

ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか 内村鑑三

キリスト教ではなく武士の家に生まれた内村鑑三(1861~1930)がどのようにしてキリスト教徒になったかの自伝です。『Boys be ambitions』で有名なクラーク博士の札幌農学校に行ったときに半ば強制的に改宗されたことがきっかけで信仰の道に入ったということ…

インディアスの破壊についての簡潔な報告

彼らにとって、キリスト教徒という名前ほど、忌まわしいものはほかにはないほどであります。この土地ではどこでも、インディオはキリスト教徒のことを彼らの言葉でヤレスと呼んでいますが、それは悪魔という意味であります。 開かれた一神教であるキリスト教…

安楽死のできる国

エリック・クラプトンは20代の頃に作った「Bell Bottom Blues」の中で「死に場所を選べるなら君の腕の中で死にたい」と歌っています。長い音楽生活の中で多くの友人たちを亡くしながら、70代の今も音楽活動を行っています。 三国志演義では劉備、関羽、張飛…

森 達也 『A』『A3』

「なぜサリンを撒いたのか?」この疑問が解けない限り、僕らの中では地下鉄サリン事件は終わらない。この疑問が続く限り、オウムに残る信者たちは今も、僕らの意識の裾野では、連日人を無差別に殺傷し続ける絶対悪の存在のままだ。 オウム真理教の教団を追っ…

医学の勝利が国家を滅ぼす?

100歳の人を101歳にするために、国が3500万円を支払う。人類史上、こんな贅沢があったでしょうか。 現在、一人暮らししている90を越えた祖母がいます。足が腕が体が痛い気がするといって定期的に病院に行って大量に薬をもらってきます。 原爆を乗…

エイズ治療薬を発見した日本人

途上国の寿命を著しく縮めているイメージがある病気のエイズ。その一方、日本は先進国の中で唯一エイズ患者が増加している国と言われています。今では病気の感染経路も分かり以前ほど恐怖の病気ではなくなってきています。私の場合ですが、エイズは感染源が…

コーランを知っていますか?

たぶん大半の日本人は知りません。私もよくわかりません。外国人の方が仏教の経典を読んでも日本人のことは理解できないと思いますが、コーランを読んだらムスリムのことを理解できるかも知れません。と思ってもいきなりコーランを読むのはきついので、阿刀…

地下鉄サリン 聖路加病院の救急医療チーム

地下鉄サリン事件で被害者の最大の収容先となったのは築地の聖路加国際病院。 『サリン』という情報もなく、原因不明の患者が多数運ばれてくる中、院長の日野原重明は患者を全員受け入れ、一人も断らないことを決断。外来はすべて中止する。手術もすべて中止…

村上春樹のアンダーグラウンドを読む

道路のこっち側で人が倒れていても、道路のあっち側では通勤している人たちがいた。 普段乗らない地下鉄で被害にあった人がいた。 普段乗っている地下鉄で被害にあった人がいた。 異変に気付いて窓を開けた人がいた。 異変に気付いてもじっと座っていた人が…

村上春樹のアンダーグラウンドを英語で読む

kindleの英語版はやめた方が良いです。日本語の原典とかなり印象が違います。少なくとも外国の方にはお勧めできません。kindle版での話なので、英語の本についてはわかりません。英語の文章自体は、日本語の『アンダーグラウンド』をちらちら見ながら、TOEIC…

神学・政治論 スピノザ 聖書批判

わたしには不思議で仕方ないのだが、ひとびとは神からの最大の贈り物であり神の光である理性を、人間の悪意によって歪曲できたはずの物言わぬ文字に従わせたがっている。神の言葉の本当の契約書である精神を不適切に語ったり、歪めたり、盲目にしたり、使い…

私にとって神とは

遠藤周作氏の本についてです。 宗教の話をする前に立場をはっきりさせておきます。私はキリスト教徒が言う意味での宗教ならば無宗教です。キリスト教徒は火葬を恐れるかもしれませんが、私は死んだらこんがり焼かれるはずです。 政治と宗教と野球の話は飲み…

チョコレートの世界史

日本において誰がバレンタインデーというものを流行らせたのか?それはウィキペディアによると色々あるみたいですが、チョコレート業界の陰謀らしいです。そもそもは西暦269年の2月14日に迫害で殉教した聖職者のヴァレンタインにちなんで、中世を経て始まっ…

馬の世界史

整備士というのは基本的に工場勤務とサービス業の悪い所を兼ね備えた職業です。 仕事終わりにコンビニに行ってお釣りをもらう際に、自分の右手を見てみたら、落ちないオイルの汚れがある、慌てて左手で受け取ろうとするけどやっぱり左手も汚い。そして少し悲…

砂糖の世界史

子どもの頃、読書感想文は嫌いでした。でも、もしも子供の頃にこの本を読んでいたら読んだ内容をうまく読書感想文に書いて要約して自慢したくなっていたかもしれません。 紅茶派かコーヒー派かと聞かれたら紅茶派ですよね?紅茶と聞いて想像する国は、おそら…

古代ローマ人の24時間

古代ローマ帝国が好きです。 それはもしかしたら、多神教で温泉好きなローマ人に一人の日本人として親近感を抱いているからなのかもしれません。もしくは、ただ単純にキリスト教が存在していなかった頃の世界というものを知りたいのかもしれません。もしくは…

ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」

私はこの本を読むまで、長崎に原爆ドームのような建物が残っていないのは原爆ですべてが無くなってしまったからだと思っていました。この本の著者もそうでした。 長崎出身の著者は青春時代を長崎で過ごしたにもかかわらず、原爆が落とされたときに残っていた…

米原万里 愛の法則

私はあらゆる男を三種類に分けています。皆さんもたぶん絶対そうだと思います。 第一のAのカテゴリー。ぜひ寝てみたい男。 第二のBは、まぁ、寝てもいいかなってタイプ。 そして第三のC、絶対寝たくない男。金をもらっても嫌だ。絶対嫌だ(笑) 皆さん、笑っ…

暁の旅人

暁の旅人は幕末の医家、松本良順(1832~1907)の物語です。 医学や工学など最先端が求められる科学分野において、過去の遠い遠い昔の歴史を学ぶ必要が果たしてあるのか?当時、流行していたコレラの原因も分からず、まだ医師による人体の解剖が一般的ではな…

『ちいさな城下町』

村上春樹の主に紀行文に絵を寄せていた安西水丸氏の『ちいさな城下町』を訪ねたエッセイです。安西水丸氏の本名である渡辺昇(ワタナベノボル)は村上春樹の作品に、手を変え品を変え登場人物として出てきます。JICAの研修所がある福島県二本松市もこの本の…

霞の天地 辰年の戦争で

歴史を学ぶということは、知りたくないことも知るということではないかと考えています。 幕末の話、鳥羽伏見の戦いも終わり、江戸城も無血開城、それでも徳川に忠誠を誓って少年たちの血を流してまで薩長に抵抗した藩がありました… 戊辰戦争で、会津藩の少年…

パールハーバーとハワイイの歴史 

2016年も政界では「失言・珍言」が繰り広げられたが、政治家に混じって見逃せないほどの冴えを見せたのはファーストレディ、安倍首相夫人のアッキーこと昭恵氏ではないか。 「『日本を取り戻す』ことは『大麻を取り戻す』ことだと思っています」 医療用や祈…

ふしぎの国のバードと原作

今 この国でひとつの文明が滅びようとしている あらゆる考え方 あらゆる生活 あらゆる文化が姿を消すだろ ‘’江戸’’という呼び名と共に 滅びは誰にも止められない しかし 記録に残すことはできる 困難なことだが誰かがやらねばならない 『ふしぎの国のバード…

ラピュタと日本

『ラピュタ』とはジョナサン・スウィフトの『ガリバー旅行記』に出てくる、空に浮く島にある王国の名前です。名前だけはジブリ映画でおなじみかもしれません。ジョナサン・スウィフトが書いた原作の方では、天空に浮かぶラピュタに行くきっかけとなったのも…

『老いる家 崩れる街』

本には読まれるべき時期というものがあると個人的には思います。 小学生の時に読んで一生の記憶に残る本。中学生の時に読んで読書感想文に困る本。高校生で読む少し背伸びした本。社会人になって読む仕事のための本…私は読書家ではないので本はあんまり読ん…

日本の面影 東洋の第一日目 小泉八雲

開港都市のように、本来の道徳律が外国人によってはなはだしく犯されている地を除けば、この言葉は、今でも日本人に当てはまるといえる。日本がキリスト教に改宗するなら、道徳やそのほかの面で得るものは何もないが、失うものは多いといわねばならない。こ…

インカ帝国とキリスト教の出会い

われらの皇帝の時代に、皇帝の偉大な御力と幸運によってこのようなことが達成されたのだから、これは皇帝陛下のご名誉であろう。さらに、信者の力により、多くの戦いで勝利が得られ、数限りない土地が発見、征服されて、ひじょうな富が、国王や国やじぶんた…

キリストの勝利

JICAの課題で宗教について宿題があったからだけではありませんが、キリスト教のない世界というものを知りたいと思いました。ちなみに私は無宗教です。祖父が死んだとき、祖母はお坊さんにとても高額な金を払って、戒名に『義』という漢字を入れてもらいまし…

先進国と発展途上国 世界システム論のわかりにくい紹介

近代の世界システムは、いわゆる大航海時代の後半に、西ヨーロッパ諸国を「中核」 とし、ラテンアメリカや東ヨーロッパを「周辺」として成立した。以後、この巨大な生物は、十九世紀のように激しく成長・拡大する時期と、十七世紀のようにむしろ収縮気味の時…

『気球に乗って5週間』

私は行ったことがありませんが「東京ディズニーシ―」というテーマパークがあります。その中に「ミステリアスアイランド」という区画があるそうです。フランスのSF作家であるジュール・ヴェルヌ(1828~1905)の「海底二万里」の世界観を再現していて、アト…

菊の節句の約束の話

春になると青々とした若葉を茂らせる柳も、家の庭に植えてはならない。それと同じように、交際は軽薄な人と結んではならない。なぜかといえば柳はすぐ茂って青々となるけれども、初秋をつげる風がひとふきすると、それにたえられずにたちまち散ってしまうか…